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ふふふ、先日は、“お一人さま”を堪能してきました。
今月は誕生日月だったのですが、子どもたちも新学期始まって忙しくてバラバラで。自分のご機嫌は自分で取る!ってことで、行ってみたかった本に囲まれた空間へ日帰りでGO!
話はちょっとそれるのですが、言葉っておもしろいですよね。
〈 ぼっち・ソロ活・お一人さま 〉
どれも状況は同じはずなのに、イメージが違う。
“ぼっち”には、卑屈な感じがして、コミュ障というイメージがつきまとう。一人悪くないのに!なぜそんなに卑下する!?って思ってしまう。そもそもコミュ障の何が悪いの?っていう思いもある。色んなタイプの人がいるから面白いのに。寂しい響き。
“ソロ活”は、もうちょっと能動的な響きで、自ら一人好きで楽しんでまーす、寂しくはないよ♪という響き。でも、個人的にはまだちょっと“ソロ活”、活動と謳うことで、市民権を得ようとしているようにも聞こえる笑(あくまでも個人の印象)。
それと比べると、“お一人さま”にはルンルン気分が漂ってます。自分の時間!自由!なんたる贅沢!っていう響き。自分を大事にしているイメージ。
繰り返しますが、状況は同じなのにね。言葉を選ぶのは自分。だから、私はお一人さまという響きが好きで、これを選びたい。
実は、この日、都内に向かうか逆方向に行くか前日まで迷ってて。でも前の日も都会に出て疲れたので、「おじいさん山はどこ?」の緑欠乏ハイジ状態で、逆方向に行くことにしました。向かうはいざ湯河原!
都心へ向かう電車だと、だんだん人が乗ってきて混んでくるけれど、逆方向はだんだん人が減っていく。車窓からの眺めにも変化が。ビルが少なくなってきて、住宅街もまばらになってきて、緑が多くなってきて、やがて視界がひらけて海が見えてくる。この瞬間が好き。道中も旅気分を味わえて至福のときなのです。
さて、湯河原からバスに揺られて到着するは、湯河原惣湯。
万葉公園だったところが、『森、湯、食、本』のリトリートとして生まれ変わったそうで、行ってみたかったのです。
バス停を降りると、玄関テラス(カフェ、コワーキングスペース、足湯)があり、その横には文学の小径が出迎えてくれます。
私は惣湯テラス(源泉かけ流し温泉、サウナ、ダイニング、ラウンジ、ライブラリー)のほうに行きたかったので、小さなトンネルをくぐると、小さな滝と渓流が。ああ、幸せ。
実は私、温泉が苦手というか、すぐのぼせちゃうので長く入っていられないんですね。だから、温泉自体には興味なし。ただ、自然の中にあるお風呂はさすがに魅力的で、貸切露天に入りました、5分くらい笑。またあとで入ろうと思ったのですが、結局時間が惜しく、その後入ることもなく終了。ここへ来て、5時間滞在のうち温泉5分しか入らないのなんて、私くらいかも(笑)?
でもね、時間じゃあないんです。たったの5分でも温泉は気持ちよかったです!見上げれば木々の緑。その隙間から見える空。川のせせらぎの鳥のさえずり。なんて、贅沢なんでしょう。あ、屋根はないので、お天気の日に行くことをおススメします。
そして、温泉を出て向かったのは、ラウンジ。だ・れ・も・いな~い!快適。
こちらは、貸切温泉の待ち時間に使用する場所のようで、置いてある本は少なめだったのですが、石井桃子さんが置いてあるあたりで、「うむ、おぬし、なかなかやるな」と謎の上から目線で大満足な私なのでした。
次に、ワクワクで向かうは本命のライブラリー!これが見たかったのです。蔵書は1,500冊で、その中から150冊をピックアップして置いてあり、不定期で入れかえているそうです。どんな選書なんだろう?はやる気持ちで階段を上ります。あ、ちなみに館内は私服ではなく、みな館内着に着替えることになってます。これがいい!素足も気持ちよくて、リラックス感ハンパない。
扉をあけると、まるで、インテリアかのようにテーブルの上に面陳された本たち。
むむ。むむむ。この選書は~!?どなた?どなたが選んでいらっしゃるの?選書した方とお会いして握手したかったです(あとで聞いたら、この施設のマネージャーさんが選んでいるそう)。どんなものが並んでいたのか、最後のほうに一部リスト書いておきますね。
でも、本は好みだから、この選書が謎という人も当然いるわけで。何が正解とかはないのですが、ただ選んだ方が本に愛情を持ってる方なんだなあというのがひしひしと伝わってきて、嬉しかったのです(←だから、何目線)
読みたい本がありすぎて、困りました。まず、読んだのはこちらの2冊(当然最後までは読めませんでしたが)
それから、コチラ。
興味深かったのは、このライブラリー、ほぼ私の独占状態だったこと。たまに人は来るのですが、みなさん温泉がメイン。雑誌をパラパラめくるか、スマホを見てるかでわりとすぐにみなさんいなくなっちゃうんです。どんな本が手に取られるか興味あったので、チラ見してたのですが、ほぼスマホオンリー。あれ?今日は人が少ないのかな?と錯覚してしまいましたが、ダイニングは混雑していました。
本を読んでは、窓の外の緑をぼーっと眺め、読んでは眺めの繰り返し。なんて贅沢な時間。最高のお一人さま時間。5時間なんてあっという間でした。
すっかりリフレッシュ!かと思いきや、突然の雷雨、帰りのバスを待つ時間は急に猛暑復活で湿気に蒸され、身体はリフレッシュから一気にダルさへ。トホホ。でも、間違いなく気持ちはリフレッシュしました!
都内からでも日帰りで行けるので、関東圏にお住まいの方にはおススメです。
最後にどんな本が置いてあったのか、一部ですが、あげておきますね。写真撮ったもの以外は、思ったより覚えていられなかった。傾向だけでも感じ取っていただければ。
『子どもと本』松岡享子著(これがあるなんて、嬉しい!)
『物語とたましい』河合隼雄著(STANDARD BOOKSシリーズもいくつか)
『百年文庫 波』(名短編を集めた百年文庫はこういうところで読むのにぴったり)
『利他と料理』土井善治、中島岳志(ミシマ社ある時点で傾向が分かる気が)
『料理の科学』ロバート・L・ウォルク
『いのちは のちの いのちへ ―新しい医療のかたち』稲葉俊朗
『ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
『世界は美しいと』長田弘
『プラヴィエクとそのほかの時代』オルガ・トカルチュク
『クララとお日さま』カズオ・イシグロ
『WORK SHIFT』リンダ・グラットン
『エスプリ思考』川島蓉子
『Think Simple』ケン・シーガル
詩集や純文学も多数。装丁が美しいもの(=つまり愛情込めて作られた本)を選んでる印象でした。ああ、背表紙だけでもいいから、残りの蔵書も見たかったなあ。
再訪したいです。