Pocket Garden ~今日の一冊~

大人も読みたい、大人こそ読みたい、大人のための児童文学の世界へご案内

ワクワクが足りない?異文化をどうぞ

日本人が思い浮かべるインドと言えばこんな感じ?喧騒、不潔、危険......

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今日は、まずは先日参加した素敵な会のレポを、最後にインドに関連した児童文学をご紹介しますね。

 

お友だちにお誘いいただいて、Think EAT LABさん企画・主催の築地で世界のお祝い料理を楽しむ会  第1回 北インドの 「マトンコールマー」という会に先日参加してきました。

 

いやね、築地はちょっと遠いし、これがただのインド料理教室だったら、正直行かなかったかもしれない。ですが!お祝い料理というのは、表メニューに出てくることはほとんどなく、文化が色濃く反映されている。そんな文化や背景のレクチャーもあるという文言に惹かれて、行ってきました。

 

ああ、行けてよかったです。これこれ、私が聞きたかったのはこういうのー!と一人心の中で大興奮してしまいました。講師のアリ三貴子さんは、写真家でもあり、本も出版されています。この本がまたいいんですよねえ(本の感想はまた別途。いっぱい書きたいので笑)。アリ三貴子さんの著書はコチラ↓

 

ムスリムの女たちのインド』(2005年)柴原三貴子著 木犀社

予備知識なく参加したのですが、アリ三貴子さんが滞在していたのは、外国人など見たこともないような人々の暮らすインドの小さな村だったんですね。博物館に展示してあるような伝統的な農具が、現役として普通に使われているような村。小さな村にとにかく昔から惹かれる私、心の中で大歓喜。都会のインドは喧騒の中にあり不衛生だけれど、シンプルな村暮らしはピースフルで土壁で実は清潔。そうそう!と心の中で激しく頷きました。私自身が滞在したことがあるのは、インドではなくお隣ネパールの村でしたが、やはり外国人に初めて会う人々の村だったので、懐かしい思いがブワッとこみあげてきました。

 

シンプルな暮らしといえばね、昔、見たこの本が衝撃的だったんです↓

『地球家族 世界30か国のふつうの暮らし』(1994年)TOTO出版

 

インドやアフリカの村々と日本の違いたるや!こちらの本、家の中のものをすべて家の前に出して写真を撮るというプロジェクトなのですが、もちろん、日本国内だって家庭によって差が激しいし、時代と共に暮らしも移り変わる部分も大きいから、何とも言えない部分もある。けれど、この本に出てくるシンプルな村の暮らしを見たときの衝撃たるや。

 

アリ三貴子さんが滞在していたのも、この本に出てくるようなシンプルな暮らしをしている人々の村で、たくさんの写真も見せていただきました。貧しいともいえる暮らしぶりなのに、なんてホスピタリティにあふれていることか。”生きる”ってこういうことなんだろうなあ、という思いがこみあげてきます。

 

インドでは、カレーという呼び名は使わない、ナンなんてほとんど食べない、バターチキンカレーは余ったタンドールチキンのリメイクが始まり、牛のフンと藁を固めて作った燃料で作る料理は最高!などなどの小ばなしもとっても面白かったです。

が、やっぱり私が一番惹かれたのが村でのお話。みながこうも助け合い、ホスピタリティにあふれているのはどうしてなんだろう?と思っていたら、ムスリムの多い村なんですって。納得!イスラム教の宗教観の中で生きている人たちだったんですね。この夏、新藤悦子さんの新刊記念で代々木の東京ジャーミイ(モスク)に行って以来、ますますイスラム文化というものに惹かれていたので、また目が開かれる思いでした。そのときのレポはコチラ↓

jidobungaku.hatenablog.com

 

そう、他の文化を知ると、目の前が開けて世界が広がるんですよね。これが、たまらなくワクワクする!

 

今回、特に印象的だったのは、犠牲祭の話です。犠牲祭では、飼っていた山羊を捧げるのだそうですが、これがちゃんと名前をつけてかわいがってる家族同然のような山羊なんだそう。自分の子どもの代わりとして捧げるのが犠牲祭なので、愛着のないヤギを使っても意味がないんですって。そこにあるのは、切実な思いであり、命を感じるきっかけになるそうです。だから、どんなに辛くても、解体の場面も見届けなければいけない。号泣だそうです。うーん、考えさせられるなあ。

 

お食事ももちろん美味しかったのですが、異文化の話を聞けたのが、最高の時間でした。お料理教室の詳しい様子は、Think EAT LABさんのブログをどうぞ↓

www.think-eat.info

世界のお祝い料理の会、次回はスリランカだそう。

 

そんなわけで、インドに思いを寄せ、今回は過去記事からインドに関連した児童文学を2つご紹介しますね。

blog.goo.ne.jp

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どちらも、一度読んでみていただきたい、素敵な物語です。

ああ、インドに行きたくなってきました。次に行くときは、村に滞在してみたいなあ。

 

声をかけてくれたAさん、企画主催してくださったThink EAT LABさん、素敵な時間をありがとうございました。

 

 

ファンタジーだからこそ伝えられること

『香君』上橋菜穂子著 文藝春秋

大好きな上橋菜穂子さんの最新作。

でも……、本の置き場所もどんどんなくなってくるし文庫出るまで待とうかな、なんて思いもよぎったのですが、やはり待てなかった(笑)。

 

うん、さすがです。もう冒頭から心をぐっと掴まれました。目の前に光景が広がり、あっという間に物語の中へ。上下巻となかなかに長いのですが、とても読みやすい!なので、本が苦手という人でもいけそうです(前作『鹿の王』のほうが読書体力は必要かも)。

 

『香君』あらすじ

遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神〈香君〉の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。
時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。(出版社紹介文より転載)

 

今回のテーマのひとつに、“植物の不思議”があると思うのですが、その部分はたくさんの文献に基づいて書かれているだけあって、とてもリアリティがあります。オアレ稲自体は架空のものだけれど、植物同士、植物と生物とのコミュニケーションの部分は、現実に行われてることでもあるので、ホント生命の不思議って底なし!

 

でね、読み始めてすぐに“オアレ稲”って遺伝子組換作物みたいだな、って個人的には思ったんです。人類を救うって言われてるけれど、そのおかげで有機農法やっている隣の畑まで影響を及ぼしてしまう。それだけに頼るコワさ。そして、いつだって、政治的支配が裏にはある。結局は人類が、自己の利益のためだけに何かを利用していくとひずみが生じ、結果自分たちにもかえってくるんですよね。

 

また、ある人はオアレ稲は“石油”に置き換えても読めるなあ、って言ってました。石油に支配された、石油で支配する世界。原発もともいえるし、また、救いの稲の方は“ワクチン”みたい、という人も。色んなものに当てはめることができるのも、この物語の面白さだなあ、って。ファンタジーだからこそ、伝えられる。ファンタジーだからこそ、色んなものに当てはめることができる。

 

ところで、私、上橋さんがいいなあって思うところの一つに、人間を善悪二元論で描かないところがあるんですよね。そりゃ、ひどい人はいっぱい出てきます。でも、その人にはその人の事情があって、ただ立場があるという描き方。そこが、なんともいえず心地いいんです。だって、どっちの側に立ってみるかで、物語って見え方が変わってくるし、時には真逆の物語になるでしょう?

 

今回の『香君』は、上橋さんの他の物語に比べると、登場人物たちに感情移入することは少ないかもしれず、そこに物足りなさを覚える読者もいるかも。でも。このコロナ禍だからこそ必要な物語がよくぞ出てきてくれたな、って個人的には思いました。

 

自分で考えること、共存すること          

 

ラストのほうで、香君であるオリエ取った姿勢には恐れ入りました。ちょうど自分自身の中で、課題となっているところへのメッセージをもらった感じだったので。

ネタバレってほどじゃないけれど、方向性は見えちゃうので、ネタバレいやな方は、ここから先は読まないでくださいね。

 

どうすれば人々の深いところに言葉が届くのか。オリエは、偽りの権威による支配の強化ではなく、“(人々が)自らの立場を再確認し、自らの意志で未来を選ぶ”道をつくるんですね。どの道を選ぶのか、自分自身で決めさせる(←ココ!ここが自分自身の中で課題だったんです)。そうはいっても、人々が混乱しないように、国がバラバラにならないようにコントロールしなければ、政治ってそういうもの、ってどこかで思ってたかもしれない。そういう提示をするのね、って感動しました。

 

そして、オリエに続き、アイシャも。

 

「私、自分が知り得たことを、多くの人に伝えておきたいのです。―みんなが自分で判断できるように。自分の行動が何に繋がり、どんな結果をもたらすのか、想像できるように」(P.430)

 

アイシャがするのは、“伝える”ところまで。そこから先は、個々に任せる。何かに依存するのではなく、自分の頭で考えるように、って。

 

これねーーーー、なかなかこうはできないです。ついつい、〇〇だからこうしよう、こうあるほうがいい(こうあるべき)、って結論や判断の部分まで言いたくなっちゃうもの。相手が判断できるようにっていうのは“信頼”なんだなあ。これが、なかなかできない。

 

そして、“共存”。

何かやっかいごとが起こると、傲慢にも人間はそれを排除しようとします。そうすれば、すべて解決するかのように。根本を見ない、まさに対処療法。

 

そんなとき、ユーマという人物がこういうのです。

 

「ひとつの稲に角に依存することは、もちろん避けねばなりませんが、いまの我々が為すべきは、オレア稲の排除ではなく、あの稲との共存なのでしょう。……(後略)」(P.448)

 

あれもまた命、と。

 

そう、命なんです。そこで思い出しました。以前、外来種の排除が強い言葉で語られるのを見るたびに、ちょっと胸が痛んでいたことを。増えすぎるのはよくないかもだけど、あれも、命なんだけどなあ、って。

 

排除ではなく、共存の道を探る。

いまの自分にとって、必要なメッセージがいっぱいつまった物語でした。

ぜひ。

実用書と漫画、平行読みのススメ

『13歳からのアート思考』(2020年)末永幸歩著 ダイヤモンド社

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今日の一冊はコチラ。

13歳になる次男におススメする前に自分で読んでみようと買った一冊。

 

とっても興味深いです!13歳からの、なので全大人にもおすすめ。アートに全然興味のない人にもオススメ。だって、これは物事の見方、堀り下げ方を考えさせてくれる本だから。

 

本来アートなどの表現活動って、思考とは別の領域のような感じもするのですが、アート思考はまさに思考。頭でっかちや先入観などをぶっ壊してくれて、視点を深めてくれるんですね。色々と興味深いことが書かれていたけれど、私が好きだったのは、

 

“答え”はたくさん存在する、一つじゃない

 

っていうところ。今の世の中、どれが正解なんだろう、どの正解に従っておけばハズレはないだろう、と躍起になって結果自分を苦しめてる人が多いような気がするし、気付けば自分自身もつい正解を求めがちだなあ、って。

 

主観もいいし、客観もいい。

どっちもいい。これ……アート思考でいけば、多様性が実現するのでは!?

何度も何度も問い直す。凝り固まった思考にゆさぶりをかけ、常識からの解放を促す。そして、育むのは“探求の根”。

 

だけどね、読んでそのときは分かったつもりでも、実はすぐに忘れてしまう私みたいな方いませんかー?そんな私みたいな方は、物語であれば落とし込めますよ!

 

というわけで、あわせてオススメなのが(というより、むしろこちらが先のほうがいいかも)、芸大受験漫画『ブルーピリオド』です!

『ブルーピリオド』山口つばさ作 講談社

私、漫画はあまり家に置きたくない派(すみません)で、次男から何でもいいから漫画全巻買ってほしいと言われ、出てる巻数が少ないという不純な動機で選んだ漫画でした(小声)。

 

が!!!!次男よりも、私がハマった(笑)。

もうねーーーー、泣きながら何回も読みました(笑)。刺さりまくり。アートの世界に限らない、どの世界にもいえることがいっぱい。好きって最強。でも、好きなものを好きっていうのコワイんですよね。騙されたと思って読んでみてほしいです。

 

そして、『ブルーピリオド』が気に入ったら、ぜひ天王洲アイルで開催中のブルーピリオド展へGO!

blueperiod-ten.jp

思ってた以上に楽しめました。遠方の方はオンラインもあります。

 

次男とのこの夏の最後の思い出

 

主人公が絵に興味を持つきっかけとなった美術部先輩の絵

 

大受験中を再現したスペース お題は”自画像”

中2、まだ親と行くんだ、と思ったら、親とだったら気を遣わずに同じところ何回も見たりできるからだったみたい。次男、大満足。

9月27日までなので、お急ぎあれ。

もやもやモヤモヤ

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分かりやすいだけが、全てなのか......!?!?

 

なんのことかって?

話題になったこのことです↓

news.infoseek.co.jp

 

いやいやいや、何でも読みやすく現代語にすればいいってもんじゃあない。だって、当時は親に対しては丁寧な言葉遣いをしていたわけだし、そういった時代背景まで消されてしまう。そういうのを読んで、ああ今とは家族関係が違うんだなあ、とか感じ取るものでは?今みたいな友だち家族っていいのかな?どうなんだろう?と考えるきっかけになったり。それに、現代であっても、「いないじゃん」なんてしゃべり方しないおうちだって、たくさんありますよね。

 

そういうことを言い出すと、すぐにじゃあ古典はどうなるんだという話が出てきますが、ちょっとそれとは話が違う。とはいえ現代語訳にしても、例えば以前話題になった般若心経をロック調にしたコチラ、ここまでいけばもはや清々しい!↓

grapee.jp

 

なので、どうしても現代っぽい口調で書きたいのならば、いっそのこと『若草物語令和転生物語』とかにしちゃえばいいんだと個人的には思うんだけどなあ。言葉を現代に寄せること自体は、ある程度はそうしたほうがいいとは思うのだけれど、それは雰囲気を変えないことが前提だと思うのです。そして、それはできると思う。

 

それと、手渡し方の工夫次第では、子どもたち手に取りますよね(子どもなめんな)。以前ご紹介したTiktokで本紹介をしてたけんご氏の影響たるや。中身を現代っ子にやたら迎合するのではなく、手渡し方を現代っ子に響くように変える。それがいいと思うんだけどなあ。

jidobungaku.hatenablog.com

 

新訳の賛否両論については、2017年に教文館ナルニア国で行われた金原瑞人氏の新訳をめぐる講演会で感じたことと、いまも同じように感じています ↓ 

blog.goo.ne.jp

 

 

 

小4本が苦手な男子による本ランキング

この夏は久々にヨーヨー釣りができた(涙)

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夏休みって、家族の予定がいっぱいで、色々抜けちゃいますよね!←、あれ?私だけ???

 

というわけで、先週ブログをアップするのをすっかり忘れていました!なので、今日2週分アップしますね(一つはしれっと先週の日付で投稿してます笑)。

 

さあ、夏休みもいよいよ終わり。

誰の参考になるかは分かりませんが、うちの小4三男が夏休みに読んだ本、面白かったランキングをご紹介しますね。

 

■三男スペック

・野山駈けずりまわるのが好き(だけど、一緒に行ってくれる友だちがいないので、現実はYouTube三昧)

 

・学校があるときは読書ゼロ。断然漫画派

 

・自分で読むのは嫌いだけれど読み聞かせてもらうのは大好きだった(今は恥ずかしいみたい)

 

というわけで、我が家の三男は読書が苦手な方です。

こういう手は使いたくなかったのだけれど、ついつい魔の手が……あまりにもNetflix入れてほしいと言われ(夫も賛同してしまったので)、観た時間分、本も読もうかと提案しちゃいました。そしたら、意外にもすんなりOK。そんな三男に、この夏読んだ本の中で、面白かったランキングを聞いてみました!

 

■断トツ第1位!

『風の靴』(2009年)朽木祥作 講談社

江ノ島から三浦半島まで、ヨットで子どもたちが家出するお話。自分の住んでる地域の話だったことも大きかったかな?憧れの家出、キャンプ的な生活の楽しさ満載で、三男に大ヒット。大興奮で一気読みしていました!

 

■同列1位

『びりっかすの神様』(2006年)岡田淳作 偕成社文庫

『二分間の冒険』が面白かったと言っていたので、すすめてみました。長男次男に以前読み聞かせで全部読んだことがあるのですが、当時まだ未就学児だった三男もそのとき面白い面白いと言ってたのが印象的で。でも、本人全然覚えてなかったので、再度オススメ。学校もので、入り込みやすかったみたい。岡田淳さんの本は、本が苦手な子でも好きな子でもどちらにも夢中になってもらえるなあ。

 

■第3位

『グレッグのダメ日記』(2008年)ジェフ・キニー作 中井はるの訳 ポプラ社

こちらは、学校から三男自身が借りてきたもの。長男も好きだったなあ。漫画的面白さがあるみたい。これ、物語ってよんでいいのかなあ?ランキングから外したほうがいいのかなあ?なんて言ってた三男。いいのよ、いいのよ、楽しいと思える本大事!!!

 

■第4位

『小さい魔女』(1965年)オトフリート・プロイスラー作 大塚勇三訳 学研プラス

実は、こちらは読み始めてわりとすぐ投げ出しました。私自身は小さい頃、大好きで何度も読み返したんだけどなあ、絵も苦手だそうで(こういう絵なら面白いこと間違いないのに!)。でも、途中から面白くなるから、もう少し読んでみてごらん、とすすめたら半ばくらいから面白くなったそう。

 

■第5位

シャーロットのおくりもの』(2001年)E.B.ホワイト作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房 

こちらは、うーん、だったそうです。残念!母的にはこういう良質な児童文学に触れてもらいたかったのだけれど。でもでも、いま響かなくても「うーん」と思ってたものがずっと心にあって、ふと響くときもきますからね!どうも、感情移入できなかったみたい。

 

三男は海外文学がイマイチのよう。ちなみに海外文学でも、『ゆかいなホーマー君』やヘンリーシリーズに昨年夢中になっていたのは、やんちゃな男子たちに自分を重ねられたからなのかな?ファンタジーよりもリアリティ文学のほうが感情移入しやすい模様。『ムーミン』シリーズは、読み始めてすぐに挫折しました。分けわからなすぎるそうで。

 

でもね、驚いたのが、まだ読み始めたばかりだけれど、もしかしたら『バンビ』が第2位に浮上するかもしれない勢いなんですって!母、感涙。どうやって手渡したらよいか分からなかった物語だったから↓

jidobungaku.hatenablog.com

 

あんなに本というか文字読むこと自体が苦手だった高2長男は、今年は『深夜特急』面白いといって読んでいるし、ワカラナイものです。価値観の押しつけにならないよう気を付けながら、種まきは続けていこうと思います!

刺激をお求めなら角川武蔵野ミュージアム!

カッコイイ。圧巻!

ずっと行ってみたかった角川武蔵野ミュージアムにやっとこさ行ってきました!

 

第一印象……え、ココ!?

 

いやあ、思い込みってコワイ。写真見た印象から、勝手に広大な丘の上にあると思ってたんですね。軽井沢とか八ヶ岳にあるような。普通の街中にあってビックリ(笑)。

 

そんな思い込みはあったものの、隈研吾氏設計による建築には圧倒されました。建築には疎くて、特に現代的なものとなると良さがイマイチ分からない私ですが、花崗岩で覆われた建物は、まるで生きているみたい!願わくば広大な丘の上に建ててあげたかった(笑)。この建物は、想像をかき立てる何かがあるんですよねえ。その巨大な岩は、私の中でこの物語を思い起こさせました↓

『星に叫ぶ岩ナルガン』(1982年)パトリシア・ライトソン著 猪熊葉子訳 

 

河合隼雄さんが何かの本の中で紹介していて、アボリジニーの伝説をもとに描かれたファンタジーで、とっても興味深く読んだオーストラリアの物語。読み直したくなりました。

 

さて、角川武蔵野ミュージアム

美術・博物・図書をまぜまぜにする、前人未到のプロジェクト。イマジネーションを連想させながら、リアルとバーチャルを行き来する複合文化ミュージアム

なんだそうで、ナルホド、まずはイマーシブアートと呼ばれる体感型デジタルアート劇場で、のゴッホ展を楽しんできました。

 

映像がグルグルするので、ちょっと酔いました(笑)。個人的には、どうしてもアナログの質感が好きなのですが、デジタルだからこそできる体験。その体験を参考に、あとで脳内で、アナログの質感で没入しなおしてみたりもしました。楽しい!

 

そして、楽しみにしていた本棚。やっぱり、アナログの質感が好きー!積み上げられた本たちにワクワク。ここに色んな知恵や物語が眠っているかと思うとゾクゾクする。中身を一冊まるまる読むには時間がないけれど、もうね、背表紙見てるだけで楽しいし、なんだか刺激を受けるんです。本ってそういう不思議な力があるよなあ、って。

プロジェクションマッピングも面白かった

本棚劇場

 

分類の仕方も面白いし、時には覗いてはいけない人の心のうちを覗いてしまったかのような感覚にもなる。あ、思ったよりもKADOKAWAの本にこだわっていなかった点も素敵でした。

 

”街”のような図書空間になっているそうで、異国の街に迷い込んだかのような感覚になります。ここからなら、異世界にも通じそう!?物語が隠れていたり、生まれたりする、まさにそんな場。

 

座って読めるようになってます

 

ちなみに次男は、マンガ・ラノベ図書館のほうへ行き、「漫画いっぱい最高!」って言ってましたが、漫画は思っていたよりも少なかったような?(←個人の感想です)

あ、ここはKADOKAWAのものばかりが集められているから、私はあまり惹かれなかったのかな(小声)。

 

ランチは角川食堂へ行ってみたかったけれど、行列だったので、ラーメンWalkerキッチンへ。ラーメンなら回転が早いだろう、と。正解!全国の人気店主が入れ替わりで出店しているから、思いのほか美味しかったのです。

 

角川武蔵野ミュージアム、家族で行くと意外と散財するのでギョッとしますが、一日楽しめる場所でした!

心を草原に飛ばそう!

 

『トヤのひっこし』(2015年)イチンノロブ・ガンバートル (著)、バーサンスレン・ボロルマー(絵)、津田紀子(訳) 福音館書店

『りゅうおうさまのたからもの』(2016年)イチンノロブ・ガンバートル (著)、バーサンスレン・ボロルマー(絵)、津田紀子(訳) 福音館書店

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今日はコチラの2冊の絵本のご紹介!

 

珍しいモンゴルの作家と画家による遊牧民の暮らしを描いた絵本です。モンゴルといえば、いままでは『スーホの白い馬』だけが有名でしたが、あれはちょっと切ないので、今回は楽しいのをご紹介。

 

ひとつめの『トヤの引っ越し』は、遊牧民ならではの引っ越しの様子を描いたもの。動物たちも一緒の大移動。もうね、絵本でモンゴルの雄大さや暮らしぶりを体験できるから、ぜひぜひ!

 

ふたつめの『りゅうおうさまのたからもの』は、モンゴルの昔話を描いたもの。昔話あるあるで、はじめて読んだ気がしないのですが、きらびやかな場面があったり、モンゴルらしさも随所にあって、うちの三男は大好きでした。

 

ところで、なぜ、急にこちらを紹介したくなったかって?それは、中2次男が短いけれど、この夏モンゴルでのひと時を過ごしてきたからなんです with じいじ。

 

あーーーーー、羨ましい!!!私も行きたかった。馬で草原を駆け抜けたい!!!しかし、じいじも80歳超えてるのに元気だな。

 

モンゴルって、ウランバートルにはビルがあるけれど、ひとたび草原に出れば、本当にこんな景色が広がっているんです。

360度大草原!

岩場もあったり、大地は表情豊か

雄大、壮観って言葉じゃ足りないくらい。

次男は途中で写真を撮るのをやめたそう。だって、この360度大草原はフレームにはおさまりきらないから。しっかりと、目に焼き付けてきたそうです。

 

弓矢もふだんから自分で竹で作ったりもしている野生児の次男。その成果か、なかなか弓矢の腕がよかったらしく、はじめての馬もすぐ乗りこなせたので、“遊牧民にならないか?”とたびたびスカウトを受けたそうな。←受けなよ、そのオファー!と本気で思った母(笑)。THE☆草原留学。

 

ところで、私自身は、大学時代にコチラを読んで、モンゴルに行きたくなった思い出↓

オーパオーパ!! モンゴル・中国篇・スリランカ篇』(1991年)開高健著 集英社文庫

当時はまだ一般旅行先としてはモンゴルは有名ではなく、旅先として行けるのかな?って感じだったのですが、調べてみたら、なんともまあ魅力的なツアーがあるではないですか!

 

ワイルドキャラバン。遊牧民の人たちと一緒に、ひたすら馬に乗って移動してはキャンプ、移動してはキャンプという結構過酷なツアー。バイト代貯めて行きましたよ!まさか、20数年後に同じツアーにじいじが行くとは当時は想像すらしていなかったけれど。その後、すっかりハマったじいじは毎年のように行くように(笑)。貯金ゼロで死ぬぞー(=遺産は残しません)、がじいじの口癖。

 

ああ、モンゴルよかったなあ。一番感動したのは、虹が地面から出ているところからアーチを描いて、そのまた向こうの地面まで消えるところを見れたこと。自分たちがいるところは晴れ、真ん中に分厚い雨のカーテン、そのまた向こう側は晴れ、という壮大な景色を見れたこと。人間なんてちっぽけだなあ、って。羊の解体も、まさに“儀式”で、グロテスクかと思いきや美しかった。

 

大自然自体も素晴らしいのですが、そこに生きる遊牧民の人たちにも惹かれて惹かれてやまないのです。その後、何かいやなことが起こると、心の中にしまっておいたモンゴルを取り出しては、元気になっていました。

 

とはいえ、なかなか行ける場所でもない(旅費が高い)ので、いまは絵本を取り出してはウットリしています。

 

この夏、広い草原に心を飛ばしてみませんか?草原の爽やかな風に吹かれてみませんか?よかったら。