Pocket Garden ~今日の一冊~

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BOOK MEETS NEXTってご存知ですか?

book-meets-next.com

 

秋の読書キャンペーンを、出版社書店、業界が一丸となって盛り上げていこう!という企画だそう。これね、キャンペーンの賞品が豪華!読書好きにはたまらない、これは参加しないとモッタイナイ!というわけで、お知らせです。だって、あまり知られていなさそうだったから(小声)。

 

10月27日にオープニングイベントで、今村翔吾氏の記念講演会と、角野栄子さん&中江侑里さんの対談があり、ちょうど都内にいたので聞きに行ってきました。

 

す、すごい。席の3分の1が招待された関係者&報道陣席で、何やらものものしい雰囲気。もしかして、場違いなところ来ちゃった!?そんな思いがよぎりましたが、そんな思いも、今村翔吾さんが吹き飛ばしてくれました!お目当ては、児童文学作家角野栄子さんのお話だったのだけれど、今村氏のお話が面白くて面白くて。11月8日にアーカイブ配信されるそうなので、ぜひ。

 

私自身、かなり頻繁に色んな本屋さんに立ち寄っている方だと思うのですが、それでもこのキャンペーンのことは知りませんでした(目に留まっていなかっただけかも?)。率直な感想として、キャンペーンするならもっと前から告知したほうがいいんじゃない?ってことでした。一丸となって盛り上げるといっても、あの雰囲気は読者置いてきぼりのような……業界側が現場を知らない感がしてしまったのです。

 

が!!!

今村氏はですね、全国47都道府県、271か所の書店や学校を周られた、まさに現場ばかり見てまわってきた達人だったのです。肌でいまの本との出会いの現場を感じてきた方。もう熱量がすごかったです。

 

www.zusyu.co.jp

 

そんな今村氏が印象的だったと語ったのは、全国の書店が次々に閉店していってニュースばかり聞くけれど、書店のリアルは本屋は死んでいない、ということだったこと。書店側は全然あきらめていないどころか、書店員さんはやりたいことを語ることが多くて、希望の光だった、と。ちなみに訪ねた中で、一番小さな書店は、4坪(そのうち2坪は家電売り場)のクロスワードと客注のみを扱う書店だったそう。

 

また、若者の読書離れが叫ばれるけれど、小中高の学生たちは決して読書離れしていなかった、と。離れているのは、他の選択肢が一気に増える19歳から25歳。この層に、いかに読書が日常の中にあるようにしたもらうかが課題、とおっしゃっていました。

 

読書が好きな人はね、放っておいても自分で勝手に読んでいくんです、課題は本を読まない人にどうやって伝えるか、色んな切り口で面白いということを伝えていくかなんです。

 

YouTube動画などと比べて、読書の最大の魅力は、その“遅さ”にある。時間がかかるからこそ、作者と読者の間に対話が生まれ、心に刻みこまれる。

 

もう激しく同意。

 

あとね、今村さんは読者の口コミの力をすごく信頼していて、主婦たちのおしゃべりでの口コミはSNSにまさると実感しているそう。

 

ああ、これ分かる気がする。SNSって広がるスピードと範囲はとてつもなく広いので、それはそれで希望ではあるのだけれど、実際に手に取るところまでいかせる力は、直接人から人へのほうがある気がするんだなあ。

 

だからね、私なんて非力とか謙遜せずに、私たち読者一人ひとりが「これ素敵!」「これはこの人にぜひ!」と思った本はどんどん伝えていきたいな、って思いました。

 

というわけで、キャンペーンは11月23日までなので、みなさんぜひ書店に通ってみましょう。豪華賞品をねらいで(笑)。

いや、賞品ねらいも本気ですが(本気なんかい)、本に囲まれている空間にいるだけで、色々刺激されると思うんです。書店が人でいっぱい、そんな景色が戻ってきますように。