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今日の一冊は、荒井良二さんのカバー装画に惹かれて選んだ一冊。
朝起きたての眠たいとき、家事の合間、電車で、寝る前になどなど細切れ時間に楽しめる短編集です。
正直な感想書きますね。最初読み進めたときの感想は、
へっ!?ちょっと待って、ここで終わる!?(唐突すぎるでしょ笑)
あ、これ最後まで読めないかも……
でした。そもそも、ナンセンス文学ってものが苦手だったんです。
ところがですね、一つ一つのお話が短いものだから、もうちょっと読んでみようかな、あと1話、あと1話と読み進めていったら、気付いたらロダーリワールドにひき込まれていたみたいです。なんだこれ?ってなったり、ふふっ、ってなったりしながら、気付いたらなんだかちょっと心が軽くなったみたい。
そして、荒井良二さんのあとがきを読んで、ガツンと殴られたような気分になりました。
読むたびに、「あなたの頭は、石みたいに硬いですね?」と言われているようで、そのとおりです!と重い頭をつい垂れてしまう
と。えー!あんなに自由な発想の荒井良二さんの頭が石みたいに硬いなら、私の頭は……岩?化石???
荒井良二さんにとって、ロダーリの書く物語は、だいじなお守りのようなあめ玉で、いつも心のポケットに忍びこませているそうです。そうしているうちに彼の創作する石頭は少し溶けて、いい感じに柔らかくなるかもしれない、と。
色んな「〇〇ねばならない」から解放してくれるのが、こういうナンセンスな物語なのかもしれません。柔らかく軽やかに生きたいな、最近コチコチになってきたな、と思ったら私もロダーリを取り出そう!意味のないもの、むだなものが本当は大事なのかもしれない、世界をやわらかくするのかもしれない、と思う今日この頃です。