今日の一冊は、本が苦手な中高生でも楽しめそうなコチラ!
フロリダののどかな町で、アナフクロウの巣をめぐり、子どもたちと大手企業の攻防を描いたもの。のどかな町といってもね、もう見たくないくらいえげつないイジメをする不良もいて。子どもの中の厳しい現実も。
全体の感想としては、同じカール・ハイアセンによるコチラとほぼほぼ同じ(笑)↓
スピード感があり、先が読みたくて読みたくて、ページをめくる手が止まらない。ユーモラスで、エキセントリックで、痛快!
エンタメとして楽しめる。そして、個人的にはフクロウにはすごく惹かれるものがあるので、こちらのほうがSCATよりも身近に感じました。
うん、色々細かいことはおいておいてね、環境問題はこうありたいなあ。
机の上で勉強することじゃなくて、目の前にあることを守ること。大きな問題というよりも、目の前の一匹を守る。みながここまで、目の前の一匹(ひと家族)を守ろうとする姿勢になんだか目がしらが熱くなるんですよね。世の中、まだまだ捨てたもんじゃないなあ、って。
まず運動ありきじゃなくて、一人の行動にまわりが心動かされ、結果として運動になっていくんだなあ。こうこなくっちゃ!
それにしても、大人って滑稽ですよね。言ってることとやってることが違う。
自然を大事に、と花を摘んだり、虫を殺す子どもを大人は諫めがちだけれど、その同じ大人が、ブルドーザーで一気に環境破壊することには、何の疑問も抱かない。そんな大人たちを、この主人公は軽蔑するんじゃなくて、おっかしーの、くらいに軽く見てる感じも、またいいんだなあ。
主人公のロイは、転勤族家族で、以前住んでたモンタナの自然が忘れられないんですね。でも、過去に執着してる限り、目の前にある素晴らしいものを見過ごしてしまうことに気付くんです。そこも、好き。
そして、今回は主人公よりも謎の裸足の少年に心奪われました!
この子を応援したい。行け、行け、どこまでも、自由に!と送り出したい気持ちでいっぱいで本を閉じました。あー、面白かった!