いわゆる全編を通してのクリスマスの物語ではないけれど、ラストがクリスマスで終わる物語を集めてみました。
クリスマスが出てくる物語は、たっくさんあるのですが、ラストにあるとやっぱり印象的ですよね。
まずは、ちょっと切なさを感じるラストだけれど名作だと思うものを二つご紹介。
1939年に出版されたタイムファンタジーの傑作です。もう大好き!
病気療養のため、母方の古い農場にやってきたペネロピ―という少女が16世紀の荘園に迷いこみ、歴史上の大事件に巻き込まれるという物語。
ストーリー設定は、いまでこそあるあるなタイムファンタジーかもしれませんが、教科書では味わえない歴史を体感できるのが魅力。そして、何よりも食べ物が美味しそう(笑)で、ハーブの魅力もたまりません。ラストはね、ちょっとだけ切ないです。でも、こういう過去を都合よく変えられないタイムファンタジーこそ本物だなあ、って個人的には好きです。
わりと短めの物語なのですが、何回読んでも涙なくしては読めないんです。作者のラリー・バークダル自身の少年時代をもとに書かれたもので、1995年のクリスマスイブに書き終え、この原稿は夫人への贈り物だったとか。自費出版だったのに、口コミで感動が伝わり、多くの人に読まれるようになったそう。もうね、過去記事でも“とにかく読んでみてほしい”と書いていますが、これは細かいことは語らないので、とにかく読んでもらいたい物語。いかに生きるか。希望とは。人生において失敗したことのある人ほど読んでもらいたい。よかったら過去記事も↓
そして、クリスマスにはやっぱり奇跡が似合いますよね!ハッピーエンド最高!大団円を迎える物語を次はご紹介 ↓
大大大好きです。多幸感に浸りたい方は、どうぞ。
全編を通じて、どのエピソードも甲乙つけがたく好きなのですが、ラストの大団円はもうね、うれし涙。
憧れって人生を豊かにしてくれるな、ってことも思い出させてくれる物語です。過去記事にも詳しく書いてますので、よかったら↓
ああ、福武書店っていい児童文学いっぱい出してたんですよねえ。絶版なのが本当に惜しいくらいいい物語(図書館で借りて、速攻古書で探しました)。周りに心を閉ざしていた女の子の成長物語なのですが、家族あるあるも書かれていて、ハッとさせられるところ多々ありです。最後のクリスマスのシーンはとても美しくて印象的。過去記事もよかったら↓
大家族ってめんどくさいけど、やっぱりあったかくて大好きで。経済格差、いじめ、認知症などのテーマが盛り込まれていて、テーマだけ見ると重そうなのですが、全体に明るくて軽やかな物語。さまざまなテーマの中でも、個人的にはおじいちゃんの認知症のところが胸に迫りました。大好きなおじいちゃんが変わっていくのが受け入れがたい主人公メルシ11歳。でも、“以前と同じまま”っていうわけにはいかないんですよね。現実を受け入れた主人公が、最後にクリスマスに家族に贈ったものとは?スマホ世代の現代っ子の話なので、今の子たちが読んでも共感しやすいかも。
タイトル通り11月の物語ですが、ラストはクリスマスなんです。ほんわか、幸せな気分になれますよ。高楼方子さんの物語って、どれも海外の古典児童文学を読み込んで読み込んで自分のものにしてきた人が書く物語だなあ、って感じさせるんです。こちらも、しかり。だからなのか、とってもクリスマスのラストが似合う物語でした!
最後にご紹介するのは、ミッションスクールに通う男子高校生の葛藤を描いた、青春小説!私自身も6年間ミッションスクールに通い、楽器は違えど音楽系の部活(ハンドベル部)に所属していたんです。だからというのもあるのか、キリスト教への反発含め、ものすごく感情移入して読んだ物語。言葉で音楽を味わうことのできる物語です!過去記事に詳しく書いているので、よかったら↓
それでは、みなさま素敵なクリスマスをお過ごしください♪