Pocket Garden ~今日の一冊~

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庭から広がる世界を楽しむ本7選+おまけ

どんなお庭がお好きですか?

毎週月曜日の19時~21時頃に投稿しています♪

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ガーデニングってご興味ありますか?

私は全然!というか、好きなんです、好きなんですけど、情けないことに私植物を枯らすなかなかの名人なんです。なので、グリーンフィンガーに憧れつつ、自分では育てられないのでビバ借景!と開き直ってを楽しんでいる日々。

 

いまの季節だったら、そう紫陽花!紫陽花がホントにうっとりするくらい美しい季節になってきました。

 

というわけで、今日は、庭をテーマにした本を今日は集めてみました。ガーデニングに全く興味がない人でも、これらを読んでしまったら、引き込まれること間違いなし!こんな私でもガーデニングを楽しむ気分にさせてくれるんですから、いやあ、読書って本当にいいもんですよね(水野晴郎風)。ではいきますよ!

 

①『秘密の花園

秘密の花園』(1979年)F・H・バーネット作 猪熊葉子訳 福音館書店

名作古典なので、みなさんお名前はきっと聞いたことあるかと思います。昔読んだなあと思う方、ぜひ読み返してみてください。きっとびっくりするから。え、主人公の子ってこんなにかわいくないの?とか(笑)。そう、主人公のメアリは不愛想でホントかわいくないんです。そんなメアリが孤児となり、親戚の家に隠れるように存在した庭をある日発見。庭の手入れと友情を通じ、成長する少女の奇跡の物語です。

 

もうね、仲間と出会い、労働を通じてメアリが変化していくさまはお見事!時代を超えてワクワクできますよ。各登場人物もまた魅力的なんですよねえ。色んな出版社から色んな方の翻訳で出ているので、誰の訳で読むかを選ぶ楽しみも。

 

②『イスカンダルと伝説の庭園』

イスカンダルと伝説の庭園』(1999年)ジョアン・マヌエル・ジズベルト作 宇野和美訳 徳間書店

庭園と聞くと、私たちの多くが思い起こすのは、きっとイギリス式庭園やフラン式庭園なんかで、アラビアの庭園を思い起こす人は少ないんじゃないでしょうか?こちらの物語では、アラビアの王が世界一美しい庭を造らせるというのだから、もう壮大なスケール!異国情緒たっぷりの美しい物語です。よかったら過去記事もどうぞ↓

matushino.wixsite.com

 

③『庭師の娘』

『庭師の娘』(2013年)ジークリート・ラウベ作 若松宣子訳 岩波書店

舞台は18世紀末のオーストリア。時代や社会の制約にもめげず、庭師を目指し、自分の道を切り開いていく少女の物語です。天才と呼ばれる人たちも、みな苦労し、努力してきたこともよく分かります。進路に悩んでいる人にもおススメ!

自分のやりたいことにフタをして生きてしまったら、心が石のように固くなってしまう。励ましをもらえます。よかった過去記事もどうぞ↓

blog.goo.ne.jp

 

④『グリーンフィンガー 約束の庭』

『グリーンフィンガー 約束の庭』(2009年)ポール・メイ作 横山和江訳 さ・え・ら書房

投げやりな気分のときに、ぜひ読んでいただきたい一冊。現代版『秘密の花園』ともいえるような内容なのですが、不登校学習障害、両親の不和なども描かれているのは現代ならでは。才能開花の鍵は、“自分らしく”いられることと、“人との出会い”なんだなあ。適所にいけば、人は輝く!

 

こちら、何が衝撃だったか、って庭って甦るっていうとことでした。根っこが残ってるってすごいことなのね。だから、人も根っこを育てることが大事。過去記事もどうぞ↓

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⑤『西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ』(2001年)梨木香歩作 新潮文庫

こちらも映画化もされた名作なので、ご存知の方も多いのでは?これを読むと、ちょっと魔女のイメージが変わるかも。だって、魔女の修行は変な液体混ぜた実験をすることでも、ほうきで空を飛ぶことでもないんです。日常を丁寧に暮らすこと、規則正しい生活を送ること、そして自分で決めることなんです。え、そんなこと!?そんなことなんです。喜びも、希望も、幸せも決めるのは自分次第で、誰でも魔女になれる。でも、自分で決めているかのようで誰かの希望、誰かの決めた道を歩んでいる人のなんと多いことか。庭仕事に手仕事の魅力満載の一冊です!

 

⑥『幸子の庭』

『幸子の庭』(2007年)本多明作 小峰書店

実は、日本庭園ってそれほど興味がなかったんです。この物語を読むまでは。荒れ放題になっていた祥子の家の広い日本庭園を再生していくとともに、不登校だった祥子の心も回復していくさまは、とっても爽やか。さらっと読みやすいのに、内容は骨太。ほれぼれするような職人技や道具の話も魅力です!過去記事↓

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⑦『緑の精にまた会う日』

『緑の精にまた会う日』(2012年)リンダ・ニューベリー作 野の水生訳 徳間書店

心温まる優しい物語をお求めなら、コチラ。人間が自分の力だけで色々成し遂げていると思ったら、大間違いですよね。自然の象徴“グリーンマン”伝説と民間伝承の妖精“炉端のロブ”をもとに、都会に住む小尾との不思議な巡り合いを描いた物語です。目に見えない存在の大切さを再認識させてくれ、老人と子どもの絆もまたいい!過去記事↓

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おまけ:『トムは真夜中の庭で』

『トムは真夜中の庭で』(2000年)フィリパ・ピアス作 高杉一郎訳 岩波少年文庫

庭といえば、外せないのがこちら!でも、ガーデニングという観点とはちょっと違うので今回はおまけに入れてみました。

 

子どもの頃、何度も何度も繰り返し読み、大好きだったんですよねえ。個人的には、はじめて読んだタイムファンタジーものがこちらだったので、衝撃でした。そっかあ、そういうことか!って。イギリスでは定期的にドラマ化されたりもう国民的物語といってもよいくらいのタイムファンタジーの金字塔。表紙がね、ちょっとこわいので手に取りづらかったのを覚えてます。

 

真夜中に古時計が13回時を打つときのみ出現するヴィクトリア時代の庭園と少女。人は時として孤独にならなければ、出会えない出会いがあるんですよね。もし未読でしたら、ぜひぜひ読んでいただきたい傑作ファンタジーです。

 

 

おまけ2:ガーデンといえば!?

はい、毎度しつこくてすみません。

一見、恋愛の歌のようにも取れて、藤井風は恋愛の愛は歌わないんですよね。それでも守り続けたい私のガーデンとは?問いかけてくれる歌です。控えめに言って最高。

それでは、聞いてください。藤井風で”ガーデン” ↓

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