※毎週月曜・金曜の19時~21時の間に更新中!
(できるだけ19時ジャスト更新!ムリだったら、21時までに更新笑)
Facebook『大人の児童文学』ページもよかったら♪
今日の一冊は、小林万希子さんの表紙絵がとーっても素敵なこちら!
旅と音楽、それに出てくるのは思いやりのある人ばかりの、穏やかで優しい世界。
ああ、自分はこんな風に丁寧に子どもの気持ちに向き合える大人になってないなあ、と反省しきりです。
主人公のアリはドイツの少年で、幼い頃交通事故で父親を亡くし、母親と旅に出ます。そして、旅先で出会った人と母が再婚することになり、ドイツからオーストラリアへ移住。大好きな祖父と別れるのはつらかったけれど、ヴァイオリンの才能がある彼の傍らにはいつも音楽があるのです。この祖父がねえ、もうもうとっても素敵なんです。娘に対しても、孫に対しても、理解と思いやりのかたまり!ああ、こういう風に年を重ねたいなあ。
さて、こちらの物語、アリ自身が語る物語なのですが、アリの境遇ってそうそう感情移入できるものでもないし、なかなか入り込めない人もいるかも。子どもだったら、本好きじゃないと、とっつきにくいかなあという気もします。文章は平易なんですけどね、気持ちが乗っかるのが難しいかも。
とはいえ、読了後は何かきれいなものが自分の中にも流れてきたような気持ちなれます。
そして、いつも思うのですが、やっぱり文学で読む音楽は最高ですね!聞こえない音を聞くのは、とても豊かな気持ちになります。
以前、音楽テーマの本を特集した記事もよかったら↓