Pocket Garden ~今日の一冊~

大人も読みたい、大人こそ読みたい、大人のための児童文学の世界へご案内

知ってるもう読んだ、と言わずにもう一度

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『モモ』(1976年)ミヒャエル・エンデ作 大島かおり訳 岩波書店

 

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今日の一冊は過去記事から。

有名すぎる一冊だから私が紹介しなくてもいいとは思うけれど、いま一度、いまこそ自分自身にも言い聞かせたくて。

昔読んだなあという方も、ぜひいま一度!↓

blog.goo.ne.jp

 

今年は、ドラマやNHKの“100分で名著”の影響もあって、各書店で『モモ』がすごく売れたそうです。

 

通常新刊書店に置いてある本たちは、取次と呼ばれるところに返本できるという制度があるんですけど、岩波書店出版の本ってね、買い切りなんです。

だから、一般書店はあまり売れない児童書はリスクが高く入れたがらないんですよね。

そんな中、『モモ』がたくさん出たことが嬉しい!

 

これは、大人こそ読みたい一冊。

いま必要な一冊。

 

私事ですが、とある出来事があって、色々な課題が自分に与えられたなあ、と思う今日この頃なのですが、そのうちの一つが“傾聴”なんです。

 

私自身が子育て暗黒期を経験しているせいか、特に子どもの不登校がらみの相談を受けることがまま多くて。あまりの多さに、世の中不登校のほうが普通なんじゃないか?と錯覚してしまうくらい。

 

そんなとき、なるべく、自分の価値観を押し付けないよう、相手の話をただ聞くように心がけてはいるけれど……でも、ダメだったんです。

相手が子どもを否定しはじめたら、“違う!変わるのは母のほう!”って、つい言っちゃうんです。

いや、これも、価値観の押しつけですよね。

そして、その論理でいったら、変わるのは相談相手じゃなくて、私のほうですよね。

 

自分は他者への想像力が、ままあるほうかと勘違いしていたけれど、全然足りなかった。

 

傾聴って本当に難しい。

相手をそのまま受け止めるって、想像以上に難しい。

 

傾聴を真剣に学びたくて、調べてみたんですけど、“聞く技術”系ばかりが出てきてしまって。もちろん、技術も必要なんでしょうけれど、なんか違うと思ってしまうんです。

どなたか、“傾聴”に関して、おススメの本があったら、ぜひぜひ教えてください!!!

 

ああ、モモのようになりたい。

灰色の男たち(スマホという説も)の言いなりになって失った、“感じる力”を取り戻したい。

 

まずは、未来のために今を生きるのではなく、今ココを味わうところから。