今日は、児童文学ではなく映画のご紹介(最後に児童文学も紹介してます)。
お友だちに招待券いただいて観に行ってきました。
韓国で物議を醸した問題作の映画化。
『82年生まれ、キム・ジヨン』
ああ、もう涙が止まらなかった。
私自身は82年よりももうちょっと(笑)早く生まれてるし、彼女のようなキャリア志向ともちょっと違う。けれど、それでも重なるところがいっぱいあって。
私も周りにはキム・ジヨンだらけ。
能力があるのに、活かせずに日々家庭の仕事をする友人たち。
家庭の仕事を下に見てるわけじゃないんですよ?
でも……。
これは、私たちの物語。
子育てがいやなわけじゃない。
でも、このモヤモヤはなんだろう。
子連れお出かけ一つがどうしてこんなに大変なのか、ストレスがたまるのか、
説明しても説明しても夫に理解されることはなかった(ズレた理解しかしてくれなかった)あの頃。
いやね、私自身は全然ワンオペじゃなかったんですよ?
夫はよく手伝ってくれるし、子育てに興味も持ってくれる方。
ジヨンの夫もそうで。
夫がわりといい方だからこそ、余計に何も言えなくなる感じ……伝わるでしょうか。
ジヨンの女性であることの生きづらさは、結婚前から始まっていました。
痴漢にあったとき、お前も悪いと言われる。被害者なのに!
ああ、私もあった。高校生のとき、ストーカーにしばらくつきまとわれるという被害にあったんです。1時間半通学の道のりついてきて、家の最寄のバスにまで乗ってきて。でもね、ジヨンと同じくお前にも隙があるから狙われるんだ、と言われた。震え上がるほど怖い思いをした後、なおかつ責められるというね。
原作は救いがないと聞いていたので、実は読んでいないのですが、映画は希望があるラストに改変されていると聞き、観に行ったんです。
前向きなラストでよかった、と個人的には思いました。
が、でも社会復帰したいと願う女性たちにはあのラストも絶望的だったかもしれない。
男性が作り上げた価値観の組織で生き残ることに、さっさと見切りをつけよう。
女性には女性に合った働き方がある。
でもね、いかんせん選択肢がないのです。
起業すれば一番いいけれど、それに注ぐ時間やエネルギーがない人だっている。
ハンドメイド系やビューティー系、自己啓発系サロンで花開く人もいるけど、逆にそれしか道はないのかな?
もっと言えばね、男性だって我慢していると思うんです。
女性ほどあきらめたものは少ないように見えるけれど、家族を養うのは男性が当然というのはプレッシャーだと思う。
女性も、男性も、もう我慢する時代は終わりにしよう。
おかしいと思ったら声上げて。
もうそろそろ自分らしく生きる時代にしよう。
時代を変えるのは、いつだって誰かの小さな小さな行動からなのだから。
いやいや、そうは言うけれど、現実は……。
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