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私ね、将来なりたいものがあるんです。
それは……
かわいい、おばあちゃん♪
未熟なうえズボラなので、素敵なお母さんにはなかなかなれなかったけれど(時々ヤンキーとか般若が降りてくるしね笑)、でも、それってつまり伸びしろがあるってこと。←ポジティブ笑。
おばあちゃんになるまでには、まだ時間がある!ので、それまでにただただニコニコしていて、なーんでも受け入れてくれて、存在してるだけでいい、みたいなおばあちゃんになりたいな。
というわけで、今日の一冊は、そんな私がなりたいおばあちゃんが出てくるお話。ポカポカとあたたかい気持ちになり、奇想天外な楽しい部分もあるお話なのに、なぜか大人が読むとホロリとくるんですよ、これが。著者のまなざしがあたたかくて、じーんとしてしまう。小学校低学年から読めるお話ですが、やっぱり大人にも読んでもらいたいなあ。
主人公のアンディは、恵まれた家族の中にいるのですが、自分にはおばあちゃんがいないことが寂しくて、他の子たちがうらやましい。で、ある日いつものように庭のりんごの木に登ると、なんとそこにおばあちゃんがいるのです!このおばあちゃんが、まあ、もう子どもの理想をつめこんだかのような楽しいおばあちゃん。お祭りで綿菓子とソーセージを交互に食べ続けたりするのなんて、もう夢ですよね。他にも楽しい冒険がいっぱい。
空想の世界って、ずっといると帰ってこれなくなりそうで、つい大人は現実逃避って心配してしまう。でも、心の居場所って大事。現実の世界以外の世界“も”持つって大事。救われるから。
さて、そんなアンディにも転機が訪れるんですね。それは、近所に引っ越してきた現実の老婦人との交流。このおばあちゃんがねえ、もうたまらなく素敵なんです。私、こういうおばあちゃんになりたい!現実世界が充実してくると、少しずつ少しずつ、空想の世界から離れていく。それは良いこと?さびしいこと?
さて、現実の近所のおばあちゃん、アンディのもう一人の空想のおばあちゃんのことを一体なんて言うでしょうか?私は、ここに感動してしまって、じーんときてしまいました。とても素敵なラストです。ぜひ。