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斎藤惇夫さんといえば、『ガンバの冒険』シリーズをはじめとした児童文学作家で、その前は福音館で編集者をされていた方。過去に何度か講演を聞きに行ったことがあるのですが、まあ、おしゃべりが好きでどこか飄々としていて何とも楽しい気分にさせてもらった記憶。
その斎藤惇夫さんが、喜寿を目前にご縁のあったキリスト教系の幼稚園の園長先生に就任したのです。子どもの本に関わることが天職だと思ってきたけれど、なんのなんの延長という仕事が天職だった!!!と、就任当時興奮して話していらしたのを覚えています。
この本は前半は、そんな天職である園長先生と子どもたちとの日々を綴り、後半はブックガイドになっています。ブックガイドの部分は詳しく、どんな塩梅で子どもに本を手渡していいかが書かれているので、参考になる人にはなるかも。でもね......、我が家の子どもたちは、そう簡単にはいきませんでした(小声)。
個人的に、吹き出しちゃうほど面白かったのは圧倒的に前半!!!新米園長の斎藤惇夫さんがもうおかしくておかしくて。子どもたちの前では常に”参ったなあ”状態の園長先生。若い先生たちからも叱られる叱られる、園長先生が。余計なことするから(笑)。それをね、神さまの前で嘆くという形で書いてるんです。神さまの前だから、立場もプライドもなく”お手上げですー!”と素直に嘆く姿がホントおっかしいんですよ。どこかコメディタッチで、読んでいてほっこりするんですよねえ。子ども最強。
そして、やっぱり宗教があるっていいなあ、ってしみじみ思いました。キリスト教じゃなくてもいいんです。人間を超えた存在があるというのが大事。そして、祈りをささげるというのがいいな、って。誰にも分ってもらえないとき、神さまは見ててくれるもん、と思えるのは強いですよね。
なんとも幸せな子ども時代を見させてもらって、幸せのおすそ分けをもらった気分になりました!