Pocket Garden ~今日の一冊~

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ざわざわ......読書が有料習いごとだと!?

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今日はちょっと複雑な気持ちになったことを書きますね。

 

ちょっと前に、現役の東大生が「子どもに読書を好きになってもらうこと」を目指して開発したオンライン習い事サービスがあることを知りました。現役東大生っていうところもポイントなんだろうなあ。その名もヨンデミーオンライン(ネーミング分かりやすい!)。↓

signal.diamond.jp

 

いやあ、複雑な気持ちになりました。

なんなら、聖域を侵されたくらいの気分。

ええ、AIに明け渡しちゃうのー?

読書も習いごとにしちゃうのー?←しかも、お金取るんかいって。

 

最初に出てきたのはそういう気持ち。

 

いや、有料って別に好きで納得して払ってるんだから、外野が何か言うことでもないですよね?でも、ちょっと悔しいなあ。人の思いやぬくもりに頼りたかった部分が、AIにとって代わられてしまったことが。

 

いやいや、別に色んな入り口があったほうがよいよね?

敷居は低くて、気付けば夢中になってるってアリかも。

と思い直し。でもでも、やっぱり有料なのが気になるー。

もし自分の子に、友だちが夢中になってるから自分もやりたい!って言われたらどうするんだろう、自分。

 

技術の進歩は歓迎すべきものだし、今の子たちはデジタルネイティブだし、確かに、読書って“習慣”だし。ゲームやYouTubeばっかり見てるなら、読書にいってくれたほうがよいのかも。という思いも正直、湧きおこる。

それに、思春期なんかはおせっかいな人からよりも、AIからのほうが素直に受け取るかもね、とか。

 

だし、だし、だし、でも、でも、でも、を行ったり来たり、私の動揺っぷりよ(笑)。

 

基本的に、本は人から人へとリアルで手渡したい私が、なぜオンラインにも肯定的なのかというとですね、それは、コロナ禍のステイホーム期間中にYouTube(←読書じゃないんかいっ笑)にいっぱい楽しませてもらったからなんです。

 

最初のハマったのはストピ(ストリートピアノ)。

あれだって、音楽は生が一番と思ってる人たちからすると、邪道 of 邪道なんでしょう。でも、オンラインのおかげで誰もが気軽に聞けるようになった。“場”に集うにはハードルが高かった人たちにも広がった。年齢層も広がった。だから、オンラインの可能性ってすごいなあ、って実感してるんです。そして、何がスゴイって、そこからやっぱり“生”が聞きたい、とリアルへとつながることなんですよね。

 

次にハマったというか、もう出会わせてくれてありがとう!とひれ伏したいくらいなのが藤井風(笑)。そんなにフットワーク軽くない私が、どうしてもリアルで風くんの音を浴びたくて、ライブ会場に足を運んだ。すぐにまた聞きたくて、トレードも申し込んだけど落選したので、有料配信に申し込むの巻。

 

だから、読書もAIにすすめられるのに個人的には嫌悪感は覚えるけれど、そんな選択肢があってもいいのかもしれない。そこから、リアルに戻る可能性大なんだから。でも、習いごとカテゴリーに読書が入るのかあ......という気持ちはぬぐえず。

 

本を手渡すみなさーん!AIよりやっぱり人から人へだなあ、って思ってもらえるよう燃えましょ!細々とだっていい、すぐに結果でなくたっていい。だって、AIは最適なものを出してくれるかもしれないけれど、人間ってそう一筋縄じゃいかないもの。

 

そのとき、難しすぎて全然読めなかった本、それがずっと引っかかってて大人になってから気になって読んだ本

 

全然良さが分からなくて、反発すら覚えたけれど、大人になってから意味が解った本

 

自分からじゃ絶対に手に取らないタイプの本だったけれど、人から勧められたからしぶしぶ読んだら発見だらけだった本

 

あのときお節介だなあ、と思った人が振り返ると大事な出会いだったり

 

そんなものもあるんです。AIはそのときの最適(答え)をくれようとするけれど、すぐには出ないものもある。大事なのは“問い”のほうだから。

 

というわけで、読書の有料習いごと化にちょっとザワザワしたので、自分の気持ちをまとめるために書いてみました。まとまってないですけどね。長いひとりごとにお付き合いいただき、ありがとうございました!