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これだけ周りにハルキスト(村上春樹の熱烈ファン)が多いと、大声で言いづらいのですが(ってブログに書いてるけど)、実は、自分は春樹ワールドと相性が合いません……。
人間と同じで、本にだって相性はあるのだから、別におかしなことではないのだけれど、落ち込む。良さが分からない自分に落ち込む。あんなに世界的に認められてる人の物語の良さが分からない(というか最後まで読めない)自分は、本の感想ブログなんて書く資格ないんじゃないか、とすら思ってしまう。うー。
そんな村上春樹が、いま高1長男のクラスで人気だそう。
長男は、本が好きじゃないけど、とりあえず友だちにすすめられたから、と夏休みに学校図書館から借りてきたのが、今日の一冊です。
ちなみにこれ、シリーズもので、ほかにも川上弘美、よしもとばなな、浅田次郎、宮本輝、重松清などがあります。小学生でも読めるように書いてあるので、文字は大きめだし、ルビもふってある。他の人のは未読なので分からないけれど、村上春樹のは短編集で、そのほとんどがナンセンスものです。
ああ、私ナンセンスものもこれまた苦手というか、相性が合わないんです。
ナンセンス文学の存在意義は、分かるつもりでいるんです。壊すこと、意味をなさないことの大事さ……ありますよね。ただ、いかんせん相性が合わない。ナンセンス文学について分析してたり、論じていたりするものは好き。けど、ナンセンス文学そのものを自分自身が楽しむことは、難しいんだなあ。『不思議の国のアリス』も最後まで読めない人……。
ま、そんなこともありますよね(開き直りっ)。
こちらの『はじめての文学』では、著者自身があとがきで、一つ一つの物語にコメントしているのですが、著者自身はあまり気に入ってないというか、自分らしくないと感じている話が、私には一番面白かったです。これ読んだら、少しは春樹コンプレックスが解消されるかと思いましたが、加速しただけでした(笑)。
なぜ、自分はナンセンス文学が苦手なのか、もうちょっと追及していこうと思った2021年夏。自分からでは手に取らなかったので、ありがとう、長男。