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今日の一冊は、こちら!昨年度2020年の小学生高学年の部の課題図書だった物語です。
表紙絵が素敵!ポストカードであったらほしいくらい。
内容は、目の見えない14歳の少年ルーチェが、叔母と大好きな山歩きに来たとき、山小屋で会った少女キアーラと山岳ガイドティツィアーノに出会います。4人は、とワシのヒナを見に行くことにしたのですが、密猟者たちがヒナを狙っていて……というもの。
目が見えないからこそ、感じる山の魅力。視覚以外の感覚を研ぎ澄ませることで、見えてくる別の景色。その感覚が少しわかったような気がして、そこがよかったなあ。
そして、本音でぶつかり合って結ばれる友情。あら、王道だわ。身近な叔母ですら、壊せなかったルーチェの意固地さが、同世代とぶつかり合うことで溶かされる。
ナルホド。
課題図書に選ばれるの、分かる気がしました。
自然の魅力、人はもっと人を頼っていいんだよ、ってこと教えたかったんだろうな。
作者が環境教育に従事されているというプロフィールを見て納得です。
ただ、ストーリーは好きだったのですが、個人的にはあまり入り込めなかったかなあ。
特に、ラストは、ん???はて???一瞬ポカーン。二度読み。私と同様、置いてきぼりにされちゃう読者多いのでは、と思ってしまった。
それよりも、個人的に興味があったのは密猟者のほう。
密猟者もね、自然を熟知していないと密猟できないんです。
これだけ自然と触れ合っても、彼らにはセンス・オブ・ワンダーは芽生えなかったのかな、って。どんな人生歩んできて、どこで自然の中でのサバイバル技術身につけたんだろう?なんで、そっち方面に転んだ?とかそちらのほうが知りたくなってしまった。
とはいえ、この物語をきっかけに山や鳥に興味を持つ子も出てくるのでは?と期待。
鳥っていいですよね!以前、鳥テーマで児童文学ピクニックをしたことがあるのですが、さまざまな鳥に関する物語を読んできて、見えてきたもの……それは、”自由”でした。
密猟者から鳥を守るという物語では、こちらもおススメです(というか、こちらのほうが個人的には好きだった)↓