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先日、思春期男子母会仲間と進路の話をメッセンジャーでやりとりしていて、当時立教新座中学・高校の名物校長だった渡辺憲司先生(現在は自由学園最高学部学部長)の『時に海を見よ』というメッセージが話題に上ったんです。そのメッセージとはこちら。素晴らしいので、ご存知ない方は、ぜひご一読をば!↓
3.11で卒業式が中止になった卒業生たちへのメッセージ。コロナ禍の今と心情的にかぶるものがあって。
なぜ大学に行くのか。海を見る自由、それは立ち止まる自由、現実を直視する自由。
これは、ぜひ親も読みたいメッセージ。つい「そんなことのために大学行くお金出してるわけじゃない」と大人は言いがちだから。
そして、渡辺先生の力強いメッセージをもっと読みたいなあ、手もとに置きたいなあ、と思い、今回『海を感じなさい』を古書で手に入れました。電子版しかなかったのですが、どうしても紙で読みたかったので古書。電子版と紙とでは、自分の中への響き方が全然違うのです。
【内容紹介】
生きるとは何か、孤独にどう向き合うのか。夢と理想をいかにもち続けるか。そして、正義とは、友情とは、恋とは…?若き日に誰もが向き合うテーマを語りおろした、胸に残る言葉。君たちはどう悩み、どう生きるべきか。全国の人々を感動の渦に巻き込んだ名物校長が、これからの時代を生きる人たちに贈る10編の「魂のメッセージ」。
文体としては、「〇〇なさい」と命令口調なのですが、これがちーっとも嫌な感じがしないんです。上から目線に聞こえないのは、子どもたちに真摯に向き合っているのが伝わってくるから。
実は、私強い語調や命令調って苦手なのですが、渡辺先生の言葉には背筋がシャキッと伸びる思いでした。こんな力強い言葉で励まされることを待っている子も多いのではないかな。
柔らかい言葉は、一見相手を傷つけない配慮のようにも見えるけれど、実は自分が責められないための逃げ道を作っていることも多いので。その辺は、子どもたちはよく見抜きますよね。
メッセージ本なので、イメージ写真がふんだんに盛り込まれ、文字数も少ないので、本が苦手な子でも。子と言わず、ぜひ大人も。
“言葉の力”を感じます。
自分はどんな人間になりたいのか。
どう生きていきたいのか。
いまいちど問いかけられる本です。