Pocket Garden ~今日の一冊~

大人も読みたい、大人こそ読みたい、大人のための児童文学の世界へご案内

アラジンはどこ舞台?

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トルコに造詣が深い児童文学作家・新藤悦子さんのお話を聞きに、千葉の柏まで行ってきました!

 

不思議ですよね。楽しいことだと時間があっという間に過ぎてしまうのと同じで、好きなことのためなら距離をあまり感じないという。

ニコニコでフットワークが軽くなる。とにかく夏の外出が苦手で、鎌倉市内でもひぃふぅ言ってるのに(笑)。

 

会場は、柏の素敵な児童書専門店ハックルベリーさん。

いつも興味深いイベントをやっていらっしゃいます。看板も素敵~↓

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ハックルベリーさんの選書も大好きで、品切れ状態の名作『ピーティ』を発見!

matushino.wixsite.com

 

嬉しいなあ。

中古でしか手に入らないと思っていたので、さっそく言語聴覚士になる勉強をしている里子ちゃんへのプレゼントに。

 

さてさて、新藤悦子さんによるアラビアンナイトの解説。

物語の背景を知れるというのは、大人ならではの楽しみだなあ。

ちなみに色んなところから出版されていますが、挿絵含め新藤さんのイチオシは福音館古典童話シリーズのものだそうです。

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アラビアン・ナイト』ケイト・D・ウィギン&ノラ・A・スミス編 坂井晴彦訳 福音館書店



物語が語られていた時代の人々の流動性たるや!その壮大なスケールに改めて驚きました。だって、今みたいに飛行機があるわけじゃないんですもんね。

 

実は『アラビアンナイト』には収録されていなかったという『アラジン』(『アリババ』も)。舞台は中国なんだそうです!映画やミュージカルで描かれているアラビアンな雰囲気とは、実際は違うんですね。上記福音館の挿絵はちゃんと中国になっているそうですよ(ただ、当時の中国が挿絵画家が分からなかったので、当時にはなかった弁髪が描かれているそうですが笑)。

 

で、魔法使いはチュニジアやモロッコ辺りから、当時星占いとセットで人気だった土占いによって、はるばるアラジンを探しに来るのです。この魔法使いとは、ダルヴィーシュと呼ばれる世界中を旅していたイスラム神秘主義の托鉢僧のことで、決してファンタジーではないんですって。

 

そんな興味深いお話をたっぷりお聞きしたあとは、もう一つのお楽しみ、軽食タ~イム!

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食いしん坊にはたまらない企画です(笑)。ケバブサンド、お庭でとれたイチジク、デーツにブルーチーズを挟んだもの(←これワインにぴったり!)、ハルヴァ3種類(トルコ菓子)。美味しかった~。

 

本当は、このあとトルコ式コーヒー占いというのをしてくださったのですが、私と友人は遠方のためタイムアウト

見たかったなあ。

 

心もおなかも満たされたアラビアンナイトでした。